まだまだ歩き足りない館山
ベイエフエム「The BAY☆LINE」の街角DJ(月曜・水曜17時台)として知られる〝島ちゃん〟こと島村幸男が、千葉県内をめぐるこの企画。今回は春も間近の房総半島、館山市にやって来ています!
「館山は自然が多く、見どころスポットが広範囲にありすぎて、しっかり巡る機会がなかったので楽しみ」と島ちゃん。

創作パンの店 Ajipan

館山駅を起点に、まずは「創作パンの店 Ajipan」へ。「住宅街にいきなり赤い店があって、これは効果的だよね。並んでいるパンもそれに負けずインパクトがあって、『怪獣パン』とか『血液さらさらパン』とか、なんか魅かれちゃう」。そんな中で、オリジナルスパイスをミックスした牛肉ブロックがゴロッと入った、一番人気のカレーパンで腹ごしらえ。「こちらの網代吉明・玲子オーナー夫妻は神奈川から館山へ戻ってきたそうで、それも僕が神奈川にいた場所に近いので、なんか縁も感じるね」。

渚の駅たてやま

続いて行ったのが「渚の駅たてやま」。地元産の海の幸からスイーツまで、品数豊富な道の駅です。店長の中川さんに伺ったところ、こちらも新型コロナウイルスの影響で売り上げが下がっていたそう。そうしたなかで、取引する農家など地元の生産者と協同してオリジナル商品を開発し、「海鮮炊き込みご飯」や「地魚のお茶漬け」などを販売したところ、お土産商品として今やヒット商品に! 島ちゃんも人気ベスト3に入る「金目鯛の姿煮」をゲットしちゃいました。
「こちらは料理長が魚介類の調理をみており、スイーツにはパティシエがきちんと担当していて、商品のブランディングが確立しているね。お土産屋さんに行ったとき、場所によってはどこも同じようなものが並んでしまうことがあるけれども、ここはワクワクする。こうした風に思わせてくれるって、本当にすごい!」

安西農園

そして次に訪れたのは、館山かんべレタスの「安西農園」。こちらはレタスがメインですが、春はソラマメ、モロコシ、イタリア野菜、夏はミニトマト、ズッキーニ、ミニパプリカ、イタリアンナス、オクラ。秋には落花生や、冬はブロッコリー、キャベツなど、年間40種類以上を育てており、これは館山でも随一の多品種生産を実現しています。先ほど行った「渚の駅たてやま」にも野菜を置いているそうですよ。
この日は畑を見させてもらい、その後はオーナーの安西さんとレタスの作業場へ。「とにかく安西さんのレタス愛がすごい! いかに館山かんべレタスの認知度を上げていくか、ものすごい考えている。もちろんそれだけではなく、その他の農作物についても周辺地域の収穫時期と比較したり、さらに体験農家や新規就農のほか、食育なども考えていて、研究の熱量を感じました」

grass‐B

そんな農業仲間の安西さんと無限農業トークが終わりそうもなかったのですが、時間も迫ってきたので…島ちゃん、泣く泣く次の目的地、カフェ「grass‐B」へ。ここは島ちゃんがベイエフエムでレポートを始めた25年前にも来ているとのこと。
シンプルな外装からは想像できないようかわいいオブジェや店内中央にある薪ストーブ、そして土地の傾斜を生かした奥行きのある広い店内。客席の間にハーブなどの緑が置かれ、農園の温室の中にいるかのようです。柔らかな陽光が店全体を包み、オーナーの大久保英信・成子夫婦が温かく迎えてくれます。寛ぎすぎて眠ってしまう客も多いとか。
「25年前のその日、仕事が終わってどういう経緯で来たのか覚えてないんだけど、このゆったりした空間と、ずっと変わらないキッシュとハーブティの味はあのときのまま。なんだかどんどん当時のことが思い出されて、懐かしさというか、タイムスリップしたような感覚です」
旅の終わりに思い出の店との再会して、島ちゃんなんだか感慨深そうでした。

取材を終えて・・・
安西農園の安西オーナーとは、僕が毎年司会をしている「館山若潮マラソン」でレタスを届けてくれて知り合いました。今回は自分のつくるレタスの認知度を上げるための挑戦とか悩みとかをしっかり聞けて、勉強になりました! と同時に作り手として同じような悩みも聞けて、かえってそれが自分の農業への自信にもなったり…文字通り、収穫のある散歩になったなあ。

お散歩情報

- 創作パンの店 Ajipan
住所:千葉県館山市亀ケ原892-6
TEL : 0470-36-3156 - 渚の駅たてやま
住所:千葉県館山市館山1564-1
TEL : 0470-22-3606 - 安西農園
住所:千葉県館山市藤原864
TEL : 0470-28-1190 - grass-B
住所:千葉県館山市亀ケ原892-6
TEL : 0470-36-3156
取材・文/喜多 雅明 撮影/織本 知之
※この取材は緊急事態宣言発出前の昨年12月に行われたものです。

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