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BAYFM×ぐるっと千葉連動記事「島ちゃんのぐるり千葉さんぽ」 NO.19夷隅・大多喜駅編

伝統的な町のパワー

このコーナーではベイエフエムDJの“島ちゃん”こと島村幸男さんが、千葉の見どころスポットを散歩しています。今回は大多喜の城下町を“ぐるっと”巡りました!
「やっぱりシンボルは大多喜城。そこに養老渓谷をはじめ自然豊かな四季折々の景観が魅力です。城下町で店舗を持つ知り合いもいて、僕にとってなじみ深い場所です」
 まずは大多喜発の世界に誇るチーズ工房でその工程を見学させていただき、続いて地元産の野菜をふんだんに使ったヘルシーな発酵和食の店でランチ。その後は大多喜観光のメインスポットともいえる大多喜城を訪れ、さらに人力車に乗って城下町を周遊しました。最後は地元の醸造所がつくる、大多喜クラフトビールで乾杯です!

チーズ工房【千】sen

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最初に訪れたのは、築120年の古民家を改装したチーズ工房「千」。少し山間部に入ったところで、一見チーズ工房があるように見えない外観です。
「元々納屋があったところに工房をつくり、母屋は自宅兼イベント・食事スペースとして使っています」
そうご説明くださったのは、代表・製造責任者である柴田千代さん。農林水産大臣賞、World Cheese Award、Japan Cheese Award、2022年度 Garde et jute de la Guilde賞受賞等々、国内外で数々の栄誉ある賞を受賞している世界的なチーズ職人です。
通常は菌や温度管理のためチーズ工房は独特の造りをしていますが、ここでは工房の壁や天井など、内装を菌が棲みやすいへものと柴田さんが業者と相談しながら改築。古民家の趣を残しつつ、理想的なチーズ工房が出来上がりました。
「瓦屋根のチーズ工房は、おそらく世界でここしかないと思います」と柴田さん。

島ちゃんも工房の造りに興味津々。「開放的だけど温度管理がきちんとされていて、菌に愛情をもって棲みやすさを追究しているんだね」
工房では生産中のチーズを見させてもらいました。
「まだこれから水分を出していくそうだけど…これ見て、プルンプルン! 丁寧に大事に作っているのがわかります」
思わず食べてしまいそうな島ちゃんですが、まだまだこれから形状を整え、発酵させて完成までに3週間くらいはかかるそう。「こちらで見ていただいた子(チーズ)たちは、この後イギリスの品評会に出るんですよ」と嬉しそうな柴田さん。まるで子育てのようですね~
さらに母屋に入り、柴田さんご自身で漆喰塗りした壁を見て感心しきりの島ちゃん。「やっぱり古民家は手がかかるから、ご自身で補修できるのは賢明です!」
柴田さんは現在、農福連携(農業と福祉が連携)活動にも積極的で、チーズから出る水分であるホエイ(乳清)を活用した製品プロデュースも手掛けています。
「ホエイドレッシングの『うしのしずく』というものですが、廃棄されてしまうホエイを地域の福祉事業所の協力を得て商品化し、資源の有効活動につなげています」と柴田さん。
これにより地域で新たな仕事が生まれたり、お客様に無添加・保存料のない体に良いドレッシングを提供することができるなど、新たな価値創造にもつながっています。
「たったひとつの工房が支え合う社会実現のために、これだけのことができるんだね。すごいバイタリティで、お話を聞くだけでこちらもパワーをいただきました」

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蔵の精-蔵精-KURAshow

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続いては大多喜駅周辺に戻り、発酵和食の店「蔵精(くらしょう)」へ。
明るくにこやかな笑顔で、店主の横山精一・陽子ご夫妻が温かく迎えてくれました。
「当店では店名の由来でもある昔ながらの蔵造りの味噌、醤油、酢にこだわり、新鮮な野菜をふんだんに用いたヘルシーな和食を提供しています」
島ちゃんがオーダーしたのは、主に地元産の旬の素材を集めた「実り御膳」(3000円)と、先ほど伺ったチーズ工房「千」のチーズを使った「熟成チーズ」(800円)です。
「前菜の秋茄子はまさに旬の味。蓮根ステーキも肉厚で、発芽玄米酒粕のしぐれ味噌との味のバランスが絶妙です。ぶどう冬瓜も見た目が面白いね! 落花生のおこわもおかわりがほしい~」

次々に出てくる料理は見た目も美しく、島ちゃんの食欲も倍増。さらに熟成チーズは味も濃厚で、こちらは味が強めなのでコースの最後に頂くのがベター。お酒にピッタリの一品です。「チーズ工房の千さんとはオープン時からのお付き合いがあり、メニューに入れさせていただきました」と横山さん。
実は苦手な野菜も多いという島ちゃんですが、あっという間に平らげてしまいました。「ヘルシーながら味わい深いね!」
またビール、日本酒、焼酎などメニュー表には数多くのお酒が載っていおり、店主の横山さんが料理に合うお酒も選んでくれるそうです。「今日はまだ散歩の途中なので・・・今は我慢」と残念そうな島ちゃんでした!

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大多喜城(県立中央博物館大多喜城分館)

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そしてこの地域の観光メインスポットのひとつ、大多喜城へ! こちらは千葉県指定史跡の上総大多喜城本丸跡に建設された、天守閣づくりの歴史博物館です。
「やっぱり大多喜に行くなら城を見ないとね。ただ今は耐震工事を含む改修工事中で長期閉館中なので、中に入れないのは残念」
現在は敷地内に併設する研修館で「大多喜城と城下町」をテーマとした写真等のパネル展示(無料)を行っています。
千葉県の城や房総の大名についての資料や、日本刀制作のビデオ上映などもあり、リアルな甲冑のレプリカや美しい小袖のほか、敷地内で出土した土器の展示も見どころです。
「等身大の甲冑がリアルでかっこいい!」と島ちゃん。甲冑がどんな素材でできているかなど、興味は尽きないようでした。

城に行ったなら、やはり城下町もしっかりチェックしたい! ということで、人力車に乗った島ちゃん。
「すごいピカピカできれいで、城下町の風景にも合ってる。乗るとスムーズに進んで乗り心地いいんだね」
運航するコースは、いすみ鉄道大多喜駅前の大多喜町観光協会を起点に、駅前の大手門や本多忠勝の墓のある良玄寺など、城下町通りをゆっくりと周遊。贅沢なひとときを過ごさせて頂きました!
人力車を引く車夫は、地元バス会社を運営する小駒一郎さんが一手に引き受けています。
「昔はもう少し車夫がいたましたが、今は私一人なのでゆったりと城下町をご案内しています」と小駒さん。
土日中心の運行が基本ですが、「平日も時間があれば運行しますよ」と小駒さん。ご希望の方は事前にご連絡を(1時間3000円)

人力車(大多喜町観光協会)

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大多喜麦酒

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そろそろ散歩もクライマックス。夕方暗くなるのが早くなり、お酒も飲みたくなる時間帯になってきたところで「大多喜麦酒」へ。
こちらは4月にオープンしたばかりの、ビール醸造所。大多喜の地下水を使い、小規模生産ならではの丁寧なつくりで、味わいのあるビールを楽しめます。
入口に見えるシルバーのタンクが目を引くビール醸造所。小規模生産ならではの丁寧なつくりで、味わいのあるビールを楽しめる。「こちらでは、数種類のモルトをブレンドした「大多喜ゴールデンエール」、柑橘系のホップの香りが楽しめる「アイピーエー」、麦芽をローストした黒ビールの「スタウト」を造っています」と話すのは代表兼醸造長の宮崎繁さん。新たに10月からビター感が強い「ESB」も販売開始しています。
醸造所を見学した後、2階にあるバースペースにも伺いました。こちらでは日本酒やワイン、焼酎なども頂けます。
「この木のカウンターが素晴らしい。全体的にウッディで落ち着くな~」

そんな心地よい空間で頂いたのが「大多喜ゴールデンエール」(Sサイズ500円)「大多喜BBQ ポークリブ」(1ピース750円)
「ビールはもう言うことなし。甘さとスッキリした口当たりのバランスがよく、後味にホップの爽やかな香りがあって、いつもより飲めちゃうな(笑)」
BBQポークリブは、本場アメリカより直輸入した大型BBQスモーカーでじっくり時間をかけて作った、こちらも本格的な味。
「特製のソースをかけて召し上がっていただきます。中にはこの肉だけを買いに来る方もいるんですよ」と宮崎さん。
「このお肉もホロホロ食感でビールに合うね。あとは泊まる施設があったら最高!」
実際に夏場は店舗裏にある所有地を利用して、キャンプがてら来店した方もいたとか…。島ちゃん、今度はテントでも持ってきましょうか!

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取材を終えて・・・

ハーブガーデンがあったり、養老渓谷を見に行ったりと、プライベートで大多喜にはよく訪れています。知人も住んでいるし、自宅から車で30~40分くらいなので県内でも訪れやすい街のひとつですね。ただある意味、立地が良すぎて他の町に出るときの通過点になりがちです。ただ行ってみると大多喜城はやっぱり象徴的で、城下町ならではの伝統的な町のパワーがあるし、最近は移住組による新しいエネルギーも感じています。これからも先住・移住に関わらず、自分たちの強みをさらに打ち出して、もっと人々に足を止めてもらえるような街にしてほしいですね。

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お散歩情報
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  1. チーズ工房【千】sen
    住所:夷隅郡大多喜町馬場内178
    TEL:090-3904-3577
    営業時間:11:00~17:00
    定休日:第一日曜日のみ
  2. 蔵の精-蔵精-KURAshow
    住所:夷隅郡大多喜町桜台32
    TEL:0470-82-4949
    営業時間:昼11:30~14:30(予約優先)夜17:30~21:00(予約制)
    定休日:月、火曜日(臨時休業あり)
  3. 人力車(大多喜町観光協会)
    住所:夷隅郡大多喜町大多喜270-1
    TEL:0470‐80‐1146 大多喜町企画商工観光課
    営業時間:9:00~16:00(11~2月)、9:00~17:00(3~10月)
    定休日:土曜日、日曜日、休日に限る
  4. 大多喜城(県立中央博物館大多喜城分館)
    住所:夷隅郡大多喜町大多喜481
    TEL:0470-82-3007
    営業時間:9:00~16:00
    定休日:なし
  5. 大多喜麦酒
    住所:夷隅郡大多喜町宇筒原215
    TEL:0470-62-5072
    営業時間:水〜金曜日 15:00~19:00、土曜日 12:00~21:00(日曜は19:00まで)※時間は随時変更
    定休日:月・火曜日

取材・文/喜多 雅明 撮影/織本 知之

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「千葉県が大好きです!」千葉県生粋のイベント情報誌。千葉・房総の旬な情報が満載です。

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雑誌名:「月刊ぐるっと千葉」 

発行部数:50,000部

販売地域:千葉県全域及び、千葉県隣接エリアの書店、コンビニエンスストア、スーパー、駅売店、首都圏の主要書店など

発行日:毎月21日 ※21日が日曜・祝日の場合は前日の発売となります

発売価格:定価550円(税込)

発行社:有限会社ちばマガジン

詳しくはこちら:https://www.gurutto-chiba.co.jp/


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